SPGアメックスカードを作った。マリオット系列ホテルの利用が超お得になった。でも本末転倒にはご注意を。
今回は買い物とは言っても、「物」ではなく「事(サービス)」の買い物です。
いわば決済代行サービスとも言えるクレジットカードを買ってき(作り)ました。
SPGアメックスとは?
通称「SPGアメックス」はスターウッドプリファード・アメリカンエキスプレスカードの通称です。
アメリカンエキスプレスカード(以下アメックス)は言わずと知れたVISA/Masterに並ぶクレジットカードの国際ブランドですね。日本ではこれに国産のJCBが加わり大きく4大ブランドとして有名だと思います。
クレジットカードが利用できる店舗では、この4ブランドのロゴマークが入り口やレジの近くに貼ってあるのを目にしたことがあるのではないでしょうか。
なぜSPGアメックスにしたのか?
SPGアメックスは通常のアメックスではなく、スターウッドプリファードというホテルグループ向けに特化したクレジットカードです。
つまり、グループのホテルを利用すればするほど、通常のアメックスよりも優れたサービスや特典が受けられるというものです。
ちなみに、スターウッドプリファードグループ(以下SPG)は、ウェスティンやシェラトンなどのホテルグループから成りますが、数年前にこれにマリオットが加わり(というかマリオットが買収し)「Marriott Bonvoy™(マリオットボンヴォイ)」と名を変えています。
ただし、昔ながらの愛称「SPG」が馴染んでいるためか、当面は「SPG〜」という名前も併用していくのではと思います。
ということで、わざわざSPGアメックスカードを選んだのは、ホテルを利用する機会が多い(旅行が好き)という理由に他なりません。
以前からSPG会員だったので、サービスや特典についてはだいたい察しがつくため、高い会費(後述)にも見合った見返りが得られると思いました。
逆に、ホテルを利用する機会がない人には無用の長物と言っていいと思います。
買ってきた(カード申し込み)
クレジットカードを作るのはいたって簡単。アメックスのホームページから申し込みができました。
審査が順調に進めば1〜2週間で本人限定受取(郵送)でカードが届きます。
届いたカードがこちら。
他のよくあるカードとは異なって、引き落とし口座の指定や暗証番号の設定はカードが届いてからホームページで行いました。
カード発行の大まかな流れは公式ホームページに載っています。
大丈夫だろうと思っていても、審査されるとなるとちょっと不安にもなりますね。
でも発行されてしまえば手続きはあっさりしたものです。
ところで、アメックスカードを持つのは初めてだったので、ちょっと驚いたことが2つありました。
1. カード番号が一桁少ない!
これはホントに驚きました。VISAやJCBは16桁ありますがアメックスは15桁しかない!
ネットの買い物などで桁が一つ足りないとどうなるんだろう!?
と焦りましたが、当然のごとく対応していました。(私が知らなかっただけ)
ちなみに調べたところ、クレジットカードの桁数は「ISO IEC/7812」と言う国際規格で最大19桁までと決められているだけで、16桁にしなければならないという規程はないそうです。
ダイナースカードは14桁だとか。
2. セキュリティコードがカード前面にある!
これも戸惑いました。VISAやJCBの場合、ネットで買い物とするときはカード裏面の署名欄右上にある3桁の数字を入力することがあります。
同じくアメックスもカード裏面に数字があるのでこれを入力したところエラーになってしまい、調べてみたら裏ではなく表面にあるとのこと。しかも3桁でなく4桁!
ということで驚きや戸惑いはありましたがカードは無事作ることができました。
使ってみた
店舗でカード決済
普通に店舗でカードを提示して決済しました。当たり前ですが、アメックスを扱う店舗であれば利用できます。クレジットカードの基本ですよね。
ただし、カード作成直後だったためか、暗証番号での確認がとおらずサインで済ませたことがあります。でもその後、暗証番号での確認もできるようになりました。
ちなみに、昔は「アメックスは日本では使えない」という事をたまに耳にしましたが、アメックスはJCBと提携したらしく、日本ではJCBに対応している店舗であればアメックスが使えるそうです。
アメックスのロゴが貼ってなくても、JCBが使える店舗ならば使える可能性が高いですね。(でもそんな店舗は大概VISAオンリーだったりしますが)
ネットでカード決済
これも当たり前ですが、アマゾンなどのネットショップでも普通に利用できました。
ただし、ここで要注意なのが前述したカード番号桁数とセキュリティコードです。
大きな店舗(イコール、安心して利用できる店舗)であれば対応しているので入力さえ間違えなければ問題ないと思います。
ApplePayで決済
できます!! 個人的にはApplePayの利用可否は大きな判断ポイントでした。
アメックスはクイックペイとして利用することになります。
なのでクイックペイが対応している店舗であれば利用できます。
コンビニでもマクドナルドでも利用できました。
ApplePayはクレジットカード番号が店舗側に知れることはないので安心感が違いますね。
iPhoneやAppleWatchを持っていればいいし、お財布いらずのチャージいらずで重宝しています。
Suicaの方が一手間少ないのですが、チャージする手間や、カード利用明細に各利用店舗と金額が残らないので、なるべくクイックペイを使うようにしています。
SPGアメックスの良い点・悪い点
SPGアメックの良い点と悪い点を以下に(主観的に!)まとめます。
カードの特典や規約など詳細は公式HPで確認してください。変更があるかもしれません。
良い点
Marriott Bonvoyゴールドエリートとして宿泊できる!
多くの大手ホテルチェーンは、ホテルの利用頻度に応じてサービスのレベルを分けています。つまり、多く利用するゲストほど多くの特典やサービスを受けられるというもので、ビジネスや頻繁に旅行する人を囲い込むのが目的です。
ゴールドエリートは下から3つ目のレベルで、年間25泊以上宿泊すると得られる資格です。
特典は様々ですが、(以下の公式HPで確認できます)
https://www.marriott.co.jp/loyalty/member-benefits.mi
もっとも大きいのは「客室アップグレード」だと思います。
一つ上のクラスの客室に泊まれるということは、その差額分の割引を受けているとも言えます。一年の間にある程度の日数、宿泊する予定があれば、高い会費も元がとれてしまうのでは?と思います。
カード更新時に1泊無料宿泊できる!
カードを更新する時(つまり年一回)、SPG系ホテルに1泊(2様まで)できる無料宿泊特典がプレゼントされます。
この特典はポイントとしてプレゼントされるので、ホテルのグレードや閑散期に応じて必要な宿泊ポイントと照らし合わせて利用することになります。
ホテルのカテゴリーは1〜8まであり(8が最高級)、時期を選べば7くらいまでのホテルに一泊できると思います。(2019/9/14適用開始のレートでオフピーク利用の場合)
これだけで高い会費の元が取れてしまいます。
ホテル内のレストラン/バーの飲食代金が15%オフ
旅先ではホテルではなく現地のローカル店で食事したい、と思っています。
でも疲れていたり天気が悪かったりして外出するのが面倒な時、あるいはもっとポジティブにホテルの高級なバーで一杯したい時、など15%オフの特典は大きいと感じます。
悪い点
会費が高い
SPGアメックスの年会費は31,000円+消費税です。高いですよね!
富裕層向けサービス慣れした方、もしくはクレジットカードカードマニアでもない限り、普通はゴールドカード止まりなのではないでしょうか。
年会費1万円前後のゴールドカードは海外旅行障害保険がついているので、年一回海外旅行に行く人は持っていて損はありません。
しかし、これを超えるクレジットカードはそれ相応のサービスを受ける予定がない限りは「悪代官のいない(見せる機会の無い)印籠」でしかないと思います。
SPGアメックスは、SPGホテルを利用する機会の無い人には無用の長物と言えます。
特定のホテルブランドに縛られる
旅は計画する時からすでに始まっています。
旅先のホテルを選ぶのも旅の楽しみの一つ。なのにその選択肢が自然とSPG系ホテルに偏っていきます。
下手をすると、旅先がSPG系ホテルがある場所、になってしまうかも!?
旅を楽しむつもりがクレジットカードごときに縛られてしまう。そんな本末転倒に陥る可能性があります。
損得勘定をぐっとこらえ、「たまたまSPG系ホテルがあったからそこに泊まろう」と割り切る覚悟が必要です。
これは気の持ちようですね。
逆に、勝手知らない旅先で、勝手知った系列ホテルで安定したサービスが受けられる、という安心感をメリットとして捉えましょう。
海外キャッシングサービスが使えない
これはカード作成後、利用して初めて気がつきました。
海外で現地通貨が必要な時、換金所よりレートや手数料が有利なキャッシングサービスを使うことがあります。(というか今はそれ一択)
実際に海外のATMで複数回試しましたが、アメックスのロゴが付いているATMにも関わらず、SPGアメックスは受け付けてくれませんでした。
あとで調べたところ、全てのアメックスカードでキャッシングサービスが利用できるようでは無さそうです。たしかにSPGアメックのサービス一覧にキャッシングサービスはありませんでした。
海外でのクレジットカード利用は、別ブランドで複数用意しておくのが鉄則ですね。
その他
クレジットカードは決済に利用されてこそ意味があるので、会員向けに様々なキャンペーンを打ってきます。
入会後にもメールをチェックするなどしてアンテナを張っておくと得する機会が増えますね。
とは言っても、特典を受けるのが目的ではなく、旅を楽しむのが本来の目的。
本末転倒にならないよう、気をつけたいと思います。
おしまい。