ウィルス対策ソフト「ESET インターネットセキュリティ」を買ってきた。ウイルスバスターからの乗り換えは正解? 半年間使ってみた。
主にMacのウィルス対策としてトレンドマイクロ社のウィルスバスターを3年間利用してきました。
そろそろライセンス更新時期となり、改めていくつかウィルス対策ソフトを比較した結果、ESET社のインターネットセキュリティに乗り換えることにしました。
- ESET インターネットセキュリティ
- Macでの使い勝手は?費用は?
- 実際に買ってきた
- 実際に使ってみた
- 1ヶ月使ってみて
- 半年間使ってみて
- macOS Big Sur対応
- macOS Monterey対応
ESET インターネットセキュリティ
実は今回調べるまで、ESET社のインターネットセキュリティは知りませんでした。
知っていたのは「トレンドマイクロ(ウィルスバスター)」「マカフィー」「ノートン」くらいでした。
公式HPはこちら。
ウィルス対策ソフトはコンピューター内の全てのファイルにアクセス許可を与えるものなので、何はさておき信頼できるメーカーであることが最重要です。
なのでちょっと調べてみましたが、
- キャノンが販売している
ウイルス対策のESETセキュリティ ソフトウェア シリーズ - NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションの調査でセキュリティソフト業界1位
セキュリティソフト NPSベンチマーク調査 2019 : NPSランキング&アワード - NPSソリューション | NTTコム オンライン
などの事実・実績からまず問題ない(むしろ有力候補)と確認できました。
Macでの使い勝手は?費用は?
メーカーは信頼できることがわかって、あと気にあるのは商品自体です。
実際にウィルス対策ソフトで重視する点は以下の三つです。
- ウィルス検知(駆除)能力
- 処理が重くない(他の処理を邪魔しない)
- 費用が高くない
ウィルス検知能力と処理の負荷 については、第三者評価で「セキュリティソフト No.1」に選ばれる時点でクリアです。
で、最後に残るのが費用です。
メーカーのHPから直で購入できますが、Amazonでも購入できます。
2020年4月初の時点で比較すると、
- メーカーHP:更新が集中する時期限定のセール価格のようですが「特別価格」として
7,500円(税別)/3年・3デバイス
でした。税まで考慮するとAmazonのオンラインコード版が最もお買い得ですね。
実際に買ってきた
今回購入したのはオンラインコード版なので、Amazonからの「注文確認」メールの「ご利用方法はこちら」リンク先に記載の方法で、インストールと登録を行います。
オンラインコードのご利用方法
下記URLにアクセスのうえ、手順に従って「新規ユーザー登録」と「プログラムのインストール」を行ってください。
【 https://canon-its.jp/eset/eis/ 】
※「新規ユーザー登録」の際に、ご連絡いたしました「購入コード」が必要となります。
「購入コード」は「注文確認」メールに記載されています。また、Amazonのアカウントサービス > ゲーム&PCソフトダウンロードライブラリ でも確認できます。
インストール自体は簡単にできました。
実際に使ってみた
まだ使い始めです。追って更新したいと思いますが、気がついた点のみ書いておきます。
毎回アプリケーションとして起動する
ログインすると毎回ESETがアプリケーションとして起動します。
ウィルスバスターは静かに起動していつの間にかメニューバーにアイコンが表示されますが、ESETは堂々とスプラッシュ画面を表示して、ドックにも稼働中アプリケーションとしてアイコンが鎮座します。
邪魔と言うほどではないですが、スプラッシュ画面や(Dockの)アイコンを非表示にする設定が欲しいですね。
パーソナルファアウォール機能がある
パーソナルファイアウォールの機能があり、デフォルトでオンです。
MacOS自体にもファイアウォール機能があり、二重でファイアウォールが稼働しているとESETが(メニューバーに)警告アイコンを表示します。
今のところMacOSのファイアウォールで満足しているので、ESET側のファイアウォールをオフにするとESETの警告アイコンが表示されたままになり、とても気になります。
安全と分かっていても、見た目のインパクトが気になって仕方ありません。
とりあえず、ESET側もファイアウォールをオンにした状態で、ESETのメニューバーで(MacOSの)ファイアウォールをオフにするメニューを選んだところ、システム環境設定画面が表示され(実際にオフにしなくても)警告アイコンが消えました。
起動するたびにチェックが入るので、その都度この操作が必要ですが、とりあえずこの状態でダブルファイアウォールで使ってみようと思います。
通信許可の確認画面が出た
使い始めて早速、こんな画面が表示されました。
正直これだけではどう対処して良いかわかりません。
「MacOSのシステムが 8770 ポートを使おうとしているけど許可していい?」
との確認ですが、 8770ポートの情報がネット上見つかりません。
MacOSのファイアウォールはポートごとではなくアプリごとに許可/拒否をコントロールしているのに対して、ESETはより細かくポートごとにコントロールできるようです。
なので、MacOSのファイアウォールでは許可されていても、ESETのデフォルトの設定外のポートが引っかかった様です。
ESETのデフォルト設定に足りないものがある、とも言えそうです。
高機能といえば聞こえはいいですが、初心者にはハードルが高いと感じました。
ここはひとまず、MacOSのファイアウォールが許可していることを良しとして、この確認も「許可」することにしました。
ちなみにここでドロップダウンリストで「ルールとして記憶」を選択しておかないと何度も聞かれるので、記憶しておきました。
プリンタ(スキャナ)が使えない
書類をスキャンしようとしてスキャナアプリを起動したところ、Wi-Fi接続しているプリンタ(スキャナ)に接続できません。
これもESETのファイアウォール機能の影響でした。
こんな時こそ、許可を確認する画面がポンと表示されて「許可しますか?」と聞いて欲しいところですが、確認画面は表示されず解決まで時間がかかってしまいました。
ESETのファイアウォール設定で、スキャアプリに対してローカルネットワーク内での通信を許可する設定を追加したところ、今まで通り使えるようになりました。
この設定を手動で行うのは、正直ハードルが高いと感じました。
初心者がファイアウォールに関連した問題対応や設定ができないケースを考慮して、
ESET側のファイアウォール機能をオフにするスイッチがもっとわかりやすい場所にあれば、
もしくは対話的にファイアウォール関連の問題を解決できるUIがあれば、
初心者でも安心して使えるのでは、と感じました。
1ヶ月使ってみて
1ヶ月使ってみて、また新たに購入したMacBookAirにも新規インストールしてみて気がついた点があります。(MacBookAirを買ってきた話はこちら)
個人利用なら「ホーム」プロファイルを選ぶのが無難
ESETをインストールして利用を始めると、PC/Macがつながったネットワークを検知するたびにどのプロファイルを利用するか聞かれます。(デフォルトで「パブリック」「ホーム」「ワーク」の設定があり必要に応じて追加できます。)
初めて利用した時はこの時「パブリック」を選択していました。この選択が結果的に「通信許可の確認」画面を表示したり、プリンタが使えない原因でした。
新たにインストールしたMacBook Airでは家で使っているWiFiネットワークに対して「ホーム」を選択したところ、通信許可の画面やプリンタ利用に問題は出ませんでした。
試しに初めにインストールしたiMacでも再インストールして「ホーム」を選んだところ、問題なく利用できました。
この設定は接続するネットワークごとに設定(確認画面が表示される)する必要があります。
例えばノートPCを持ち出してカフェなどのWiFiにつなげると、新たなネットワークとして適用するプロファイルを聞かれます。(この場合は「パブリック」を選ぶのが適切だと思います。)
このプロファイルの選択は利用開始時に必ず聞かれるので、わかりやすくガイドしてくれるとうれしいですね。
半年間使ってみて
購入から半年間使ってみました。その間、こんなことがありました。
- メールの更新ができなくなる(オフラインになって、オンラインに戻せない)
- ブラウザで更新表示や検索、URLを開くことができなくなる。
一見ネットワーク障害に見えますが、同じWiFiにつながっている他のデバイスは普通に使えています。ESETをインストールしたiMacだけでこの現象が月に数回発生します。
その都度、WiFiを一度オフにしてオンに戻す、またはiMacを再起動してみると元に戻ります。
ESETのファイアフォールの問題かと思って、ファイアフォールをオフにしてみましたが改善しません。
ESETとは関係なく、iMacの問題かと思っていましたが、別の訳があってiMacをクリーンインストールしても改善しません。
かと言ってiMacのハードウェアの問題とも思えません。(Appleはハードウェアの不具合には太っ腹なので、保証期間に関わらず交換プログラムを告知しているはず)
そんな折に、またこの現象が発生したときに「アクティビティモニタ」をみたら「esets_proxy」というプロセスが高負荷状態になっていました。
試しにesets_proxyを強制終了したら途端にメールやブラウザが正常に動き出しました。
「esets_proxy」でネットを検索してみるとこんなサポート記事が。
[KB3416] Process crash in esets_proxy after upgrading ESET Cyber Security or ESET Cyber Security Pro
この手順に従ってESETを再インストールしました。しばらく様子をみようと思います。
macOS Big Sur対応
macOS Big Surが正式リリースされてから一ヶ月以上経過してようやく無保証の暫定版(ファイアウォール機能は無し)がリリース。
約半年ほど経ってようやく正式版がリリースされました。
OS側もセキュリティは機能の次に大事なポイントなので都度改良され、それにウィルスソフトメーカーが追従するのも大変だろうなと推測できます。
しかし、セキュリティソフトとして動作環境対応が遅いのはマイナスポイントと言わざるを得ませんね。
環境対応だけでなく、その他設定や操作性など全般的にみて「ウィスルバスター」か「マカフィー」にしておけばよかったかな、と思い始めています。
次回更新時にはこれを参考に慎重に検討したいと思います。
macOS Monterey対応
macOS Monterey対応はmacOS Big Surへの対応時に比べるとはるかに早かったです。
macOS Montereyのリリースは10月26日。
これに対応したバージョンのリリースは11月1日でした。
ただ、macOS Montereyリリースと同時に対応版を提供していた他社に比べると若干遅いですね。
たまたまOS側の変更が小さくて対応が比較的容易だったのかもしれません。でも改善されたことは評価に値しますね。
おしまい。