シリコンパワーのポータブルHDD 2TBを買ってきた。Time Machineも過信できない、決してやってはいけないMacの復旧手順。
iMacが起動しなくなり、復旧対応が必要になりました。
Time Machineを使って復旧しようとしたけれど上手くいかない、最悪の状況で大失敗してしまいました。
ポータブルHDDを買ってきたのは、その対応の一部です。
iMacが起動しない!
一年半ほど前に購入したiMaがある時から突然起動しなくなりました。
電源は入り、パスワードを入れて起動シーケンスは進みます。
でも、あと少し(進捗バーはほぼ100%)のところで全く先に進まなくなりフリーズ状態になります。
復旧モードで起動してDisk First Aidで起動ディスクを修復すると問題なく完了します。
起動しなくなる直前、HDDの空き容量がかなり逼迫していました。
画像(特にフォトショップ形式は重い)や動画、VirtualPCのイメージディスクなど、こまめに掃除を怠っていたせいで空き容量不足に陥ったようです。(推測ですが)
直前にVirtualPCがおかしくなり強制終了したせいで、巨大な一時ファイルが残っていたのかもしれません。
さらにはiMac自体のフリーズ&強制終了を繰り返したせいで、さらに障害解析用のファイルやログが肥大化したのかも。
何度やっても改善しないため、仕方がないのでTime Machineで復旧を試みました。
そして悪夢が起こりました。
決してやってはいけないMacの復旧手順
Time Machineからの復旧ができない
Time Machineからの復旧は過去に何度かやったことがあります。しかしこの経験が仇になりました。
まず復旧モードで起動してTime Machineからの「丸ごと」復旧を始めました。
その名のごとく、タイムマシンで正常に起動していた状態にHDDを戻す作業です。
画面上でTime Machineに利用していたバックアップ用の外付けHDDを選択します。
暗号化してあるのでパスワードを入力します。
ここで、パスワード入力後、その外付けHDDがリストから消えてしまいました。
何度かやっても同じ結果です。
(ここでHDDがリストから消える原因を探らなかったのが運の尽きでした)
OSのクリーンインストールそしてTime Machineからデータ復旧
仕方がないので次の手段に移りました。
OSをクリーンインストールして、Time Machineからは個人データのみをコピーする手段です。
アプリの再インストールなどが必要になりますがシステムの健康上は良い事です。
過去にOSのアップデートを繰り返していたので、古いバージョンのOSの残骸やアプリの設定など多数のゴミファイルが一掃されるからです。
OSをクリーンインストールするためには、起動ディスクを消去する必要があります。
復旧モードで起動し、起動ディスクを消去してOSのインストールを始めました。
OSのインストールが終わり、Time Machineからは個人データのコピーを始めました。
ここで暗雲が立ち込めます。
Time Machineの外付けHDDが選択できない!
先ほどと同じく、Time Machineの外付けHDDが選択できないのです。
データコピーは後回しにして、いったんクリーンインストールを最後まで行いました。
そしてDisk First AidでTime Machineの外付けHDDを検査したところ、何度やってもマウントができません。
パスワードを入れた後、いくら待ってもマウントされず、ディスクユーティリティを使ってマウントしようとするとエラーになります。
USBケーブルを変えてもダメ、iMacではなくMacBookに繋げてもダメ。
目の前が真っ暗になりました。
あちこちからバックアップコピーを集めてなんとか復元
データ復旧サービスを利用する手もありますが、
- ディスク全体を暗号化している
- Time Machineバックアップである(ファイルの階層構造が独自)
- 物理故障ではなく、ファイルシステムの論理障害っぽい。
- 費用が高額
などの点から復元の難易度が高く、高い費用を出しても無駄に終わる可能性が高いと考えました。
そこで、Time Machine以外のバックアップをかき集めることにしました。
- 書類フォルダのデスクトップのファイルはiCloudにある(自動的に復元)
- 動画や写真は数ヶ月前に丸ごとバックアップしている(コピーして復元)
- ここ数ヶ月の動画や写真はiPhoneやデジカメのメモリカードにある(コピーして復元)
- 音楽ファイルはiPhoneに入っている(iFunBoxと言うフリーソフトを使って取り出し)
これで95%近くは復旧できました。
残りの5%は無くなっても諦めが付くものなので、潔く諦めました。
本来やるべきだった復旧手順
今回の失敗の要因は、Time Machineバックアップを過信して、確認もせず起動ディスクを消去してしまった事に尽きます。
Time Machineから丸ごと復旧をこころ見た際に、リストから消えてしまうなど「怪しい」と気付くポイントがあったのに無視してしまいました。
正しい対応手順は、
- 復旧モードで起動し、Time Machineの外付けHDDをディスクユーティリティで診断。正しく動作することを確認。
- Time Machineの外付けHDDが不調の場合は、外付けHDDをもう一つ用意してそこにOSを新規インストール。
- 新規にOSをインストールした外付けHDDでiMacを起動し、内臓のHDDを診断、もしくは不要なファイルを削除して容量を開ける。さらには、個人データをバックアップする。
- 内臓HDDから起動してみる。それでも起動できない場合は、内臓HDDを消去してOSをクリーンインストールし、バックアップしておいた個人データを復元する。
もし、もう一台Macを持っているならば、起動しなくなったMacをターゲットディスクモードで起動することで、2番の手順を割愛できますね。
後になって冷静に考えると、「こうすれば良かった」と反省しかありません。
と言うことで、今まで使っていたTime Machineの外付けHDDがダメになったので、新たにTime Machine用の外付けHDDを買ってきました。
実際に買ってきた
iMac用のTime Machine外付けHDDなので基本的に持ち歩くことはありません。
とは言え、電源の引き回しなどが不要な(USBからの電源供給で動作する)ポータブルタイプのHDDにしました。
また、「保証期間が長い」=「製品の信頼性が高い」と言う考えをもとに、価格が安くかつ保証期間が長いもの探しました。
で選んだのがこちらです。
2.5インチなので最近のポータブルタイプと比べると少し大きめですが、「持ち歩かない」前提なので問題ありません。
また保証も3年とかなり長いです。さらに(持ち歩かないのでオーバースペックではありますが)IPX4 防水 耐衝撃仕様です。
実際に買ってきたのがこちら。
実際に使ってみた
そのままでも外部ディスクとして利用できますが、Windows向けのフォーマットがされているので、Time Machineとして利用するには再フォーマットが必要でした。
ディスクユーティリティを使って既存のパーティションを消去して、「Mac OS 拡張」形式のパーティションを作れば問題なくTime Machine用ディスクとして利用できました。
今回は運良くなんとか復旧できました。
Time Machineは「お手軽に復旧できる第二の手段」として、定期的にバックアップを取っておくことを第一の手段とするよう心がけようと思います。
おしまい。